枯れ葉の並木道で
自然歩道林のクス,カシ,タイサンボク等常緑樹は
まだ夏のように勢いがあった。
ところどころのナンキンハゼが紅葉し始めていた。
秋空のケヤキ並木道に出た。
数歩歩いた時、後ろから近寄ってきた婦人に
「ご自分のためですね」と話しかけられた。
「はい、日に4回位は外に出ます」
「大正生まれです」とニコニコしながら言う。
「それは結構ですね」
歩く姿を見て、元気そうに見えたのと、年を聞くのは
失礼と思って、自分から言い出したのだと思った。
「ご主人と同じ位ですよ」と言った。
「休んでいるのです」と少し淋しそう。
東京弁である。この歳でこの背すがらだと、若いときは
相当の人だったのだろう。
夫の満州への出征、東京空襲の話にも及んだ。
大正うまれの人がこの大戦では一番犠牲を払われ、復興に
尽力された、と常ひごろから思い込んでいたが、それを忘れ、
歩道にしては長い会話になった。
初対面の女性から、昨日、病院の窓口で要件だけを言った
だけの私にはこの会話はうれしかった。
洒落たマンションが近づくと、手を振り、確かな足取りで
植え込みの中へ姿が消えていく。
せめて、これが20年前ならどんなものだろう。
馬鹿も休み休み言うがよい。犬の御蔭だ。
明日は、犬仲間のところへ行ってみよう。
彼奴は阪神タイガースだ。おれはチョッとだが、、、。
「よかったなドラフト結果葉」と云うてやる。
他にいい話があれば儲けものだ。
